大麦の健康価値

セカンドミール効果

大麦の食物繊維とともに小腸下部まで運ばれた未消化のでんぷんが分解し、分解物の糖の刺激で血糖値を抑えるホルモンのGLP-1が出てくる。大腸に届いた水溶性食物繊維の「β-グルカン」は、腸内細菌のエサとなり(発酵)、酢酸やプロピオン酸、酪酸などの「短鎖脂肪酸」が生じる。短鎖脂肪酸の刺激によって再度GLP‐1が出てきて血糖値を抑えると考えられる。
 
食物やその分解物が小腸の下部や大腸に届くには時間がかかる。たとえば朝食で食べた大麦の作用で分泌されたGLP-1が血糖値上昇の抑制に役立つという効用は、昼食時だけでなく、夕食時にも及ぶ可能性がある。これを「セカンドミール効果」と呼ぶ。
 
つまり朝、昼と1日2回大麦を食べたら、ほぼ1日中血糖値の急上昇を抑えられる体になる、と期待できる。

朝食で大麦を食べたら昼食後の血糖値上昇がゆるやかに