大麦の健康価値

■日本人の食生活の変化と大麦

「主食」を見直そう ―糖質制限の落とし穴―

糖質の摂取量を減らすことで、体を“脂肪ため込みモード”にするホルモン、インスリンの分泌が抑えられてやせるという「糖質制限ダイエット」が広く浸透している。しかし、糖質量が多いからといって、ごはんやパンなどの主食をカットすると、一定のダイエット効果は得られる一方、食物繊維が不足しがちになってしまうから注意が必要だ。

日本人の食物繊維源の1位は米、2位はパン類、3位はうどんや中華めん類(表)。一番多く食べられているであろう白米ごはんや食パンは、食物繊維が豊富な食材とは言えないにもかかわらずこれらの主食が上位に並ぶのは、それだけ量をとっているからだ。やみくもにカットするのではなく、食物繊維を豊富に含む全粒穀物や大麦にチェンジしよう。

白米ごはん茶碗1杯分(150g)には0.5gの食物繊維が含まれるが、これを食物繊維が豊富なもち性の大麦、もち麦を3割混ぜた麦ごはんにすれば1杯で2.4gほどの食物繊維がとれる。豊富な食物繊維が糖質や脂質の吸収を抑える、腹持ちを良くして過食を防ぐといったダイエット効果も期待できる。

日本人の主な食物繊維摂取源と摂取量