1960年ごろまで、日本人は大麦をよく食べていたが、白米ごはんやパンの普及にともない、大麦の消費量は激減。1970年代に向けて脂肪の多い欧米型の食事が浸透し、そのころから大腸がんや糖尿病といった現代病とも言える病気にかかる人が増え続けた。
これらを直接的に結びつけるのは科学的ではないかもしれない。しかし、腸から全身を健康にする大麦の作用(まとめ)以降に紹介する通り、現代病の予防や改善に役立つ大麦の効用を考えると、大麦を“手放してしまった”ことと、現代病のまん延は無縁なのだろうか。